4話目。水槽の中を覗き込むと、顔を近くまで寄せて来る。どれくらいまで、接近できるのか?私は徐々に近づく。お互い、ドアップ。
睨めっこだ、目を大きく見開いてみる。オッ!中々やるじゃ無いか。ガラス一枚、3センチの近くまで、大丈夫だ。ジッとお互い見つめている。私は貴方達の母だからね、益々愛おしくなる。
坊と嬢が、居なくなった水槽がやけに広く感じる。
もう飼わないと、心の中で決めている。
あの子達が、居なくなった喪失感が、大きかったのだ。
えーー!
ある日、母がピンポンパールの稚魚を買って来た。私の為にと言うが、、。何か違うと、心で呟く。
私は、小さなこの子達を暫く、呆然と見つめていた。あっ!一緒に泳がせてみたらどうだろう。この子達の、何十倍も有る巨大生物を見た事ないだろう。ゴジラ対人間みたいだ。しかし、行く末の自分の姿とは、知る由も無いと思うが、、。