5. 小さな嬢。

前回の続き。スマホに保存している写真を観たくなる。懐かしいな、あの時の情景が目に焼き付いている。

巨大生物、嬢と、稚魚達のご対面だ。

わんぱくちびっ子達は、泳ぎが素早い。好奇心旺盛だ。しかし、ゴジラの様な金魚が、急に現れたら心臓発作でやばい事になりはしないか?それか、嬢がチビ達を餌だと思い食べてしまうかも?など、色んな場面を想定し救助体制を整える。

ノンフィクションだから少し緊張していた。食べられる前に網でチビを救わねば!

私は一体何者か?救えばヒーローになりそうな書き方だ。まあ、そんな私の事など、どうでもいい。

 

いざ、

そぉ〜と水槽の中に、チビを放ってみる。なな何と!

想定外の事が起きた。事実は小説より奇なりか?

嬢が固まっているのだ。どうしたジョー。

5分ほどお互いを牽制していたが、チビ達は、自由気ままに泳ぎだしたのだ。

嬢は、隅で固まったまま動けないでいる。チビ達に、怯えているのだ。

私と目が合った。助けて、確かに嬢の声が聞こえた。

よし!解った、今から嬢の、救助体制に入る。とりあえずチビ達5匹は楽しそうだ。

チビを、小さな水槽に移し替えた。

嬢は、いつもの日常に戻った。

何だかなぁ〜、、

        私と金魚、完。