私を見てと言わんばかりに桜が咲きほこる。夜桜も綺麗だ。私も綺麗と言われてみたいが、まあ、仕方無い。
怖い話は真夏に多いが、今日は少し怖い話を書こうと思う。
アレは何年前だろう、友達に誘われてキャンプに行った。何を焼いて食べようかな!買い出しは楽しい。ワイワイしながら皆んなで火を囲む。
波の音が心地いい。癒される。
海は湾になって砂浜が長い。波の音がザワ〜ザワ〜、とても綺麗なキャンプ場だ。遊歩道がぐるりと、キャンプ場を囲む散歩コースになっている。
薄暗くなった。
焚き火が一段と明るい。薪がパチパチ音がする。オレンジ色で綺麗だ。いつまでもボーと、眺められる。
私は山を背に、海を見ながら椅子に腰掛けている。遊歩道が続く、街灯が消える前だ。
あ、
1人の女性が散歩をしている、ストライプのシャツにベイジュのベストだ。白いパンツで颯爽と歩く。
奥は暗い道になっている。消えて行く様に歩く、、?
後で考えたら70年代風のファッションだ。女性は暗闇の中だ。ぐるりと回って出て来るだろうと、じっと目を凝らすが、気配が無い、、。
アレ、、、?
今は、冬だからコート無しでは寒すぎる、、。
ギャー。
目が薪みたいに、パチパチとなった。焚き火が、ゆらゆらと揺れている、、。不気味に思えてきた。
ロケーションが整った!ミステリーの世界に1人突入だ。
トイレが離れている。行けなくなった。
あー何もかも怖くなった。帰りたい!今すぐ帰りたいのだ。癒されるどころでは無い。波の音まで、不気味に聞こえ始めた。ザブ〜ンザザザ〜、、。
突然、恐怖のキャンプになった。
長い夜がやっと明けた。
朝だ朝だ!ザワ〜波の音が、心地よくなった。
楽しいはずの、キャンプなのに、何だかなぁ〜、、、。