子供の頃は、何処に行くのも自転車だった。友達と遠くの海岸で遊んでいた。久し振りにあの公園に行ってみよう。懐かしいなぁ
車で約1時間、あっ海が見えて来た。
平日は人が少ない。芝生が植えられ綺麗な公園で、奥にはキャンプ場がある。
母は「あ〜泳ぎたい」水着を持ってくれば良かったと、悔しそうだ。「泳ぎたいのか?」
子供の頃、夏休みになると海やプールで泳いだり外で遊ぶから、日焼けしていた。1番黒く日焼けしている子は誰だ!と大会まであった。背中は薄皮が剥がれている。今思えば、季節を身体ごと受け止めていた。逞しくも感覚が原始的だった。遊んでいると怪我は付きもので、よく膝を擦り剥いていたなぁ。
浜辺はジリジリ焼けつくやばい暑さだ。
途中で買った人気のメイプルロールパンと、アイスコーヒーを飲みながら、子供の頃と変わらない海を眺めていた。
公園の山の上にあるホテルの日帰り温泉に入る。露天風呂から島々が見える。綺麗だなぁ〜
何時も喋り続けている母がジッーと海を眺めている。
次の日、仕事に向かう車の中で音楽を聴きながら、母が「海で泳ぎたい、足だけでも海につければ良かった」と、呟いていた事を思い出した。あー、足が動けるうちに海で遊びたかったのだ。
婆よ、夕方の海も綺麗だ、又来よう。